伊藤 喜代志 株式会社環境シミュレーション研究所
飯山 将晃 京都大学
庄内 道博 エコモット株式会社
小澤 守 株式会社アーク・ジオ・サポート
松原 修 株式会社キュー・アイ
遠山 茂樹 東京農工大学
広大な海洋全体に渡って地形情報を取得するのに、そもそもすべてを探査する必要はなくなるかもしれない。本チームは、粗いモザイク画像から精細な画像を推定する“超解像技術”を活用して、測深精度の粗い海底地形データを画像と見なし、詳細化するシステムの開発を目指す。高精細な地形図が既にある海域を教師データとして、粗いマップから精細なマップを推定するアルゴリズムを開発する。これにより、地形特徴の似通った海底地形を自動的に高精度で推定することが可能となる。また推定精度が低い海域を判別するアルゴリズムも作ることで、AUV等による測深を重点的に行うべき海域を予測することができるはずだ。
本プロジェクトでは、これらのシステムを開発し、また実際に測深を行うことで超解像化の精度を評価する。推定精度が低くなったポイントについてAUV による測深を行い、得られた高解像度の海底地形画像を新たな教師データとしてフィードバックしていく。さらに将来的な測深の低コスト化や無人化を睨み、超音波球面モーター技術による球体ドローンの技術開発を進める。球体であることから耐圧性を高くできると期待され、深海域に対応可能な海中ドローンの新たなカテゴリの形成までも狙えるだろう。 これらにより、海底油田や鉱物資源開発の効率化およびコストダウンに貢献することを目指していく。